従来は、歯の内部までむし歯が進行した場合には、患部をすべて取り除き、詰め物をする治療が一般的でした。この方法だと、神経に近い部分まで削ることになるので、痛みが出やすい難点がありました。
当院では、神経に近い部分を削らずに残せる「ドックスベストセメント」を採用した治療法を取り入れています。痛みを感じやすい部分に触れずに治療できるので、心身ともに負担が少ない治療方法です。
ドックスベストセメントとは
むし歯を残して、特殊な殺菌力の高い天然ミネラルセメントでむし歯菌を無菌化。再石灰化させる治療法です。
殺菌作用が高い銅が含まれており、菌に感染した患部を継続的に殺菌します。このセメントに含まれる銅のほか、リン、マグネシウム、亜鉛などのミネラル成分がむし歯によって軟化した歯質を再石灰化する効果もあると言われています。ただし、長く痛みが続いている歯や、菌が神経まで到達してしまった歯の治療にはこの方法は適しません。
ドックスベストセメントの利点
3種の抗生物質で患部の無菌化を促し、自然治癒力を利用する3Mix-MP法(R)と似ていますが、ドックスベストセメントの方が殺菌効果はより長く持続します。
<主な利点>
●従来よりも削る部分が減る
●歯の神経を残せる可能性が高まる
●抗菌性が長く持続する
注意:ドックスベスト選択の場合は、上の歯が銀歯であっても保険適用とはなりません。
神経を取らずにむし歯を治療するその他の方法
3Mix法(当院では取り扱っておりません)について詳しく