残念ながら、床矯正だけでは歯を正確に並べることはできません。床矯正治療をしながら疑問に思うことがあるかもしれません。床矯正を正しく理解いただくために少し詳しくご説明をしたいと思います。
拡大床(かくだいしょう)
床矯正治療(しょうきょうせいちりょう)は、『拡大床(かくだいしょう)』を用いて治療を行うことを主役に考えて治療している総称です。
床矯正という名前は、医学的には正式名称ではありませんが、特徴的な名称として広く知れているので、当院では床矯正と読んでいます。(他にもワイヤー矯正、マウスピース矯正なども、正式名称ではありません。)
床矯正で使用される装置について(拡大床について)
床矯正で使用する装置は、複雑なものではありません。それを少しお話ししたいと思います。床矯正で使用されるこの拡大床は、ネジを埋め込む方向やネジの種類を変えることにより、色々と作用する方向がありますが、単純に書くとこんな感じです。
レジン床と呼ばれている所の『床』の文字を使用して、床矯正と言っています。これは、絵のように2つ以上に分かれています。
分かれた部分には、拡大ネジと呼ばれるものが組み込まれています。このクラスプとか唇側線と書かれているものは、色々な形がありますが、ここでは単純に書いています。
ネジの部分を大きくして書くとこんな感じです。
左の棒みたいなものを使い、
このようにネジを回していきます。そうすると、ネジの部分がどんどん広がり、赤い矢印のようにレジン床の割れ目が広がり、その力で緑の矢印のように歯列が広がっていきます。これにより歯列の幅を主に広げていく装置です。