歯を動かすために使う矯正装置には、金属製・固定式・目立ちにくいなどの特徴を持った、たくさんの種類があります。治療前にドクターとお子様・ご両親で話し合い、1人ひとりの歯の形や歯並び・噛み合わせの症状に合わせて、オリジナルの装置を作っていきます。
第Ⅰ期矯正には床矯正という取り外し式の装置、第Ⅱ期と歯の生え変わりの状態でよって装置が異なります。治療に使う矯正装置4種類をご紹介します。
第Ⅰ期治療
取り外し可能な矯正装置
食事や歯磨きのときには自由に取り外せます。ガムを噛んではいけないなど食生活の制限は一切なく、歯茎などの歯周組織をより健康な状態で維持することができます。歯磨きと同時に装置のクリーニングもできるので、ずっと清潔でいられるのです。
●プレート型(床矯正)
TPOに応じて、付け外し可能な取り外しの装置。ハミガキがしやすく、学校では食事時や国語、音楽の時間など自由に自分で取り外しができます。
床矯正は『顎の発育と正常な歯並びになるように手助けする』方法。歯が並ぶだけの顎の大きさ(スペース)を確保し、歯並びに影響を及ぼす歯や顎・唇・舌などの力バランスがしっかり機能しているかをチェック、そして正しく機能するよう治療します。多くのお子様は、お口の中のほんのわずかな不調和や問題による場合がほとんど...『本来、歯はきれいに並ぶもの』あごの大きさを正しく成長させることは、きれいな歯並びにつながります。
床矯正 豆知識
この床矯正法は、1935年ウィーンの歯科医師シュワルツが基礎を樹立しました。小さな異常や不具合は小さいうちに改善してあげることで体の負担を少なく、費用を抑え、短い期間で治療する、という考え方です。取り外しの可能な床矯正装置を固定源として、歯を動かしたり正しい歯並びを促すよう顎を拡大します。装置は必要に応じて自分ではずせるので楽、歯磨きもしやすいのがうれしいところです。
第Ⅱ期治療 ワイヤー矯正
セラミック製や透明プラスチックのブラケット
透明なプラスチックやセラミック(白い陶器)でできているため装置が目立ちません。金属製ブラケットほどの耐久性はありませんが、通常の使用には問題ありません。現在矯正治療の主流な装置として、小児矯正歯科でも使われています。
リンガルブラケット
リンガルブラケットは歯の裏側に装着するため、"見えない矯正装置"として人気を集めています。成人の間では接客や人前に出る仕事をする人や女性に人気です。子供でも、見た目を気にする女の子によく選ばれています。治療期間や矯正効果は金属製や透明プラスチックやセラミック製と何ら変わりませんが、歯磨きが多少難しくなるので注意が必要です。
金属製ブラケット
一般的な矯正装置です。精密に作られており、歯の動きを細かくコントロールすることができます。針金を使うため外から目立ちやすくなりますが、耐久性が高く、変形やすり減りの心配がありません。
●デーモンシステム
摩擦が少ないため歯の痛みが少なく、歯の移動も若干早いです。