当院では、床矯正治療中のご家族様へお手紙をお渡ししております。
①装置のネジを回すタイミングについて
何時間かいれてある程度歯に力がかかった状態でまわしてください。まれに何時間かしばらく外している状態からネジをまわして入れている方がいらっしゃいました。しばらく装置を外していますと少なからず後戻りしています。普通に入れるだけでも若干きつく感じるはずなのに、回してしまいますとかなりきつく感じますし、装置が合わずすれたまま装着してしまうことになります。そうなりますと歯にしっかり力がかかりませんし、装置が今後全く合わなくなり再製作にもなりかねません。くれぐれも正しいタイミングでネジを回していただくよう、宜しくお願い致します。
②トレーニングを毎日していただいてますか?
どうしてトレーニングが必要なの?
『食べることは運動』噛むことは正しい成長に必要不可欠だからです。
歯並びや顎、筋肉の成長には様々な要因があります。
①切歯歯冠幅径の確認
②リットレメーターで口輪筋の活性度、唇の力の確認
③口腔内・顔貌写真で客観的かつ正確な記録
④大きな影響を与える習癖のチェック
⑤口唇を閉じさせると顎に梅干しができる人は開口癖、そのチェックも
口蓋の深さをチェック。口蓋の形態は結果。鼻腔の未発達の結果。拡大処置により鼻詰まりが解消することもあります。しっかり噛むことは正しい筋肉の成長に繋がります。日々の食事や癖、生活習慣などをしっかり観察して「良い顔つき」になるよう誘導しましょう。
低位舌症は舌骨を沈下させ、気道を狭窄させます。低位舌による顎舌骨筋の緊張も検査しておきましょう。歯医者さんでは家庭では気づきにくい、機械を通してしかわからないこともわかります。
噛むことは 咀嚼筋・表情筋・顎関節を使うこと。
では、どんな場合にどんなトレーニングが必要なのかをご紹介したいと思います。
●口の部屋がせまい→鼻の部屋もせまいということ
●口蓋が深い人→鼻中隔の発育が悪い→鼻の部屋がせまいということ
鼻腔は脳の冷却装置→脳は酸素を取り込んだうちの18%を使う
口腔機能の改善には1.家庭内療法 2.訓練が必要
食事方法・素材・加工方法・食事環境(個食・弧食・固食)
おやつは食事の2時間前からあとは禁止
●舌の形 細長い ⇒ 正常 太い・丸い ⇒ 食事時水分を取りすぎ
舌の動きはひじを回転と同じ感覚→舌を切歯乳頭に当てて舌背を口蓋にくっつける
●歯根膜・咬筋反射を正しく与え、活性化をはかり、上顎骨の成長を促す
チューブを噛む。噛みごたえ、弾力があります。
1、2、3、4と噛んで、その後ぱっと開かせる ⇒ 噛んで血流を送りこみ、ぱっと開かせ血流を流す。
●発育空隙がない=発育刺激が足りないということ
●ガムで機能チェック:ガムの位置は舌の軌跡。ガムの厚みは舌圧を表します。
お子様の矯正治療について
早期から治療する事は、治療できる範囲が広く、治療方法の選択肢も多くなります。また歯を抜かない矯正治療につながるだけでなく、実は、様々なメリットがあります。
きれいな歯列が優れた機能につながるということは容易に想像できますが、 口唇、舌、頬筋などの口腔周囲組織の機能やその発達が歯列の形成に大きな影響を及ぼしているということにはあまり目が向けられていません。
子供の矯正では歯だけを動かすのではなく、骨格のズレを含めた口唇、舌癖などの機能的悪習癖なども改善する事が特徴です。 成人の矯正治療では、歯を動かす事が主な治療になり、不正の原因となっている機能的な部分や骨格のズレまでをなおす事は難しいのが現状です。 不正咬合は放置すると新たな不正を生み、始めは小さな不正でも重なるとだんだん大きな治療の難しいものになってしまいます。
お子様の不正咬合に気づかれたなら、早めに専門医にご相談ください。