堅い物を噛むと歯が割れる時があるように、あまり堅い物はやめた方がいいと考えております。普通に食べられる物であれば問題ないと思います。
2014年3月12日
将来、体に害はないですか?
害はないと考えていただいても、差し支えありません。ただし、チタンアレルギーの方は注意が必要です。万が一チタンアレルギーがあった場合、しばらくすると抜けてしまうからです。
インプラントが歯周病になったらどうしますか?
軽度の場合は歯周病の治療を行います。重度の場合は手術が必要となってきます。場合によっては抜くしかできないこともあります。とはいえ、定期検診に通うことで歯周病の予防ができます。
他人からインプラント治療を受けたことが分かってしまいませんか?
外観からインプラントをしていることに気づかれることは、まずありません。
インプラント治療において重要なのが、前歯の治療になります。近年この問題を解決すべく、さまざまなタイプのインプラントやそのパーツが開発されました。
ですから、食事中に外れたり、カタカタ音がしたり、会話中発音障害などもほとんど起こりません。インプラントは自分の歯と同じように何でも噛め、食事を楽しむことができます。
手術後、腫れたりしませんか?
患者さまによっては外科的刺激が大きくなり少し腫れることもありますが、それ自体は手術に対しての当然の反応なので心配はいりません。多くの方は3~4日後に腫れがピークとなり、約1週間ほど経てば完全に収まります。
手術後の運動は大丈夫ですか?
できるだけ運動は避けてください。体が温まると血流が盛んになり痛みが出たり、出血の原因になります。また体が疲れると抵抗力がなくなり治りも悪くなります。
手術後の食事は大丈夫ですか?
ほとんどの場合、術後3~4時間ぐらいで麻酔が切れます。しびれが切れれば食事をしても大丈夫です。ただ、できるだけ手術をしてない箇所で食べ物を噛んでしてください。また、できれば柔らかい物をいただいてください。栄養をとった方が抵抗力がつきますので早く治ります。
手術後のお風呂は大丈夫ですか?
できれば軽いシャワー程度にしてください。体が温まると血流が盛んになり痛みが出たり、出血の原因になります。
手術後の歯磨きはしてもいいですか?
手術した部位の歯ブラシは避けてください。縫い合わせている糸が切れたり傷口がひらいたりしますので、他の部位を歯ブラシでていねいに磨くことをオススメします。汚れると感染の原因になるからです。
その際、歯磨き粉は使わないようにしてください。また、歯磨きの後の「ぶくぶくうがい」もしないようにしましょう。どうしても、という方は軽くゆすいでツバを吐く程度でお願いします。
薬は飲まなくてもいいですか?
痛みがなくても抗生物質と痛み止めは服用してください。感染予防と炎症を和らげる効果があります。
手術後は歯が抜けたままですか?
ほとんどの場合、仮歯もしくは入れ歯を入れるようにしております。手術によってはすぐ入れられない場合もあります。ご相談ください。
定期的な検診は必要ですか?
インプラントはチタンのためむし歯にはなりませんが、歯周病にはなります。また歯周病になると非常に進行が早いため、予防するために定期的にクリーニングが必要です。
自分の歯と同じように噛むことはできますか?
自分の歯と同じように考えていいと思います。自分の歯で噛める物はインプラントでも噛めます。
手術後に注意することはありますか?
手術当日は、激しい運動、入浴(長湯しなければシャワー等は問題ありません)、飲酒も避けてください。また、感染を防ぐため、出された薬をきちんと飲んでください。うがい薬は手術翌日から使い、患部を清潔に保ってください。
インプラントはどのくらいもちますか?
患者さまのお口の中の衛生管理に大きく関係してきますので、お口の衛生状態が悪いとインプラントの寿命が短くなる場合もあります。
インプラントの歴史は1950年から始まり、実用化されたのは1965年からです。実例として、1965年にインプラントを行った患者が亡くなるまでの41年間問題なく機能しておりました。
つまり40年間耐えられる実績は証明されております。常に衛生状態を良好に保ち、担当医師や衛生士の指導に従っていただくことが大切です。インプラントの10年生存率は95~97%前後です。
歯と歯ぐきの間・歯と歯の間に食べ物がつまりやすくなった気がします
インプラント体ともとの歯の根の太さが異なることに起因します。
歯と歯ぐきとの隙間が天然歯の時と全く同じ状態にならないことが関係しています。
もちろん人工歯を製作するときは詰まりにくいように色々な工夫をして設計するのですが、食べ物がつまらない形態というのは詰まってしまった汚れを逆にとりにくく、歯ブラシしにくい形態なのです。
歯磨きのしやすい形態も考慮していますのである程度はブラシでうまく対処していただくことが必要ですが、ちょっとした修正で改善できる事もありますから主治医にご相談ください。
噛みごこちが少し違うのですが......
天然歯には、歯とあごの骨の間に歯根膜というクッションがありますが、インプラントにはこのクッションがないので、噛んだときの力が骨に直接伝わるためです。周りの歯とのバランスを考えながら噛み合わせの調整をします。
インプラントをして数年後にインプラント体が動揺・脱落してしまった
多くの場合、インプラントの過重負担とインプラント周囲の感染症が原因です。
揺れているインプラント体を、ムリにお口の中に残しておくと、周囲の骨がさらに無くなってしまいます。早期に取り除くべきです。インプラント体を取り除いて骨と粘膜が治るのを待ち、再び新しいインプラントを植立するか別の治療法を選択するかを検討します。
感染に関しては、インプラントも歯と同じように歯周病にかかる事があります。
病気や免疫・体調の変化で、さらに加速する事もありますから、日ごろのプラークコントロールは重要です。また、ちょっとした噛み合わせの変化が、インプラントをだめにしてしまう事もありますので、定期検診は必ず受けるようにしてください。
鼻から頬にかけて、感覚異常があるのですが......
上顎洞炎の可能性があります。上顎の上方には上顎洞という鼻に通じる空洞が存在します。(この上顎洞の役割は今だ解明されていません)
歯やインプラント体の先端は、この上顎洞と接近しているために、細菌感染が起きた場合、この上顎洞にも炎症が波及してしまう可能性があるのです。天然の歯でも見受けられる症状です。
あごの骨が少なくなってきた気がします
歯槽骨(あごの骨)は、加齢とともにある程度吸収していきます。インプラント周囲骨も例外ではなく、骨はある程度失われていきますが、過重負担や感染、免疫のバランスが崩れると骨吸収はさらに加速します。
インプラント周囲骨が大きく吸収してしまった場合、もしかすると同じ部位へのインプラント再治療は不可能かも知れません。その場合は別の治療法を検討することになります。骨吸収をいかに最小限に抑えることができるか、ということがインプラント治療の今後の課題です。
頬や舌のあたりを、噛んでしまいます
歯のない期間が長期に及ぶと、歯のなかったスペースに頬や舌が入り込んできます。そこに新しい歯が入ると頬や舌の筋肉がその変化に対応できずに、舌や頬を噛んでしまう事があります。
筋肉は徐々に慣れていきますから、心配はありませんが、一度噛んでしまうと腫れてふくれるので、また噛んでしまうという悪循環が生じてしまいます。
発音しにくくなった気がします
お口の中の環境が変化したためです。これは慣れなのですが、慣れる期間については個人差があります。
歯周病とは、どんな病気なのですか?
歯周病とは「歯を支える骨が溶ける病気」です。
歯と歯ぐきの境目についた歯垢(プラーク)から歯の根にそって菌が入り込み、歯を支えている周りの骨をじわじわと溶かしていき、最後には歯が抜け落ちてしまいます。
歯肉に炎症がおきた状態を歯肉炎、歯槽骨などを支えている組織全体が崩れてしまう病気を歯周炎といいます。
また、歯周病は「沈黙の病」などと呼ばれるようにほとんど自覚症状がないため、気付かない間に悪化させてしまうことがよくあります。
歯槽膿漏と歯周病は違うものですか?
同じものです。
これまで、歯の周辺の歯肉が腫れ、膿が出るという症状から「歯槽膿漏」という名称が主に使用されていました。一方で最近は、歯肉だけでなく、歯を支える歯槽骨を始め、歯の周辺の広範囲に様々な症状が表れるため「歯周病」という名称が多く用いられるようになりました。
歯周炎と歯肉炎は違うものですか?
歯周炎は炎症が歯の周辺の広範囲に及んで、歯肉だけでなく歯を支える歯槽骨まで広がります。その症状には個人差があり、大半の歯槽骨を失うほどの重いケースもあります。
一方で歯肉炎は炎症が歯肉のみに及んでいる症状で、歯の周辺の歯槽骨は正常な状態にあります。
歯周病は何歳位から起こるものですか?
歯周病は成人してから起こるものと思われていますが、実は歯周炎の前段階ともいえる歯肉炎は幼少期から起こりうるものなのです。
また、歯周炎は痛みなどの自覚症状がほとんど無いために、発見が手遅れになることもしばしばです。歯周病を予防するために、毎日の歯磨きと歯科医院での定期検診が重要です。
歯周病はどのように予防するのでしょうか?
歯周病を予防するためには、何よりもまずプラークコントロールが不可欠です。歯の周辺に付着したプラーク(歯垢)を除去し、細菌を減らすことで歯周病の進行を食い止めることができます。
歯の上側の歯垢は、ご自身の毎日のブラッシングによって取り除くことができますが、歯肉の内側深く入り込んだ歯垢は、ご自身で除去できないため歯科医院にて清掃を行う必要があります。ご自身と歯科医院の相互の取り組みによって、歯周病を予防していきます。
歯周病はどうやって治すのでしょうか?
歯周病が進行し溶けてしまった骨は戻すことができません。とにかく症状を悪化させないようにすることが大事です。
歯周病の原因は何よりも歯垢です。歯周病になってしまった際には、根源である歯垢=細菌をいかに減らしていくかが重要なポイントです。細菌を減らすためには、まずご自身の毎日のブラッシングによって今以上に細菌を増加させないことが大切です。